King Crimson '95
 


 
 
 
1995年

10月1日(日)神奈川県民ホール
10月2日(月)新宿厚生年金会館
10月3日(火)新宿厚生年金会館
10月5日(木)中野サンプラザ
10月6日(金)中野サンプラザ
10月8日(日)名古屋市民会館ホール
10月9日(月)大阪フェスティバルホール
10月10日(火)昭和女子大人見記念講堂
10月12日(木)大宮ソニックシティ
10月13日(金)仙台サンプラザ
10月14日(土)新宿厚生年金会館
  
   Guitar, Soundscapes, Mellotron Robert Fripp
Guitar, Vocals Adrian Belew
Stick, Backing Vocals Trey Gunn
Upright & Electric Basses, Backing Vocals Tony Levin
Acoustic & Electronic Percussions Pat Mastelotto
Acoustic & Electronic Percussions Bill Bruford


 
1. Vroom Vroom
2. Frame By Frame
3. Dinosaur
4. One Time
5. Red
6. B'Boom
7. Thrack
8. Matte Kudasai
9. Three Of A Perfect pair
10. Vroom Vroom
11. Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream
12. Stick Duet
13. Elephant Talk
14. Indicipline

【Encore】
15. The Talking Drum
16. Lark's Tongues In Aspic Part II
17. Walking On The Air
 

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1994年にミニアルバム“VROOOOM”を引っさげ、破壊力もパワーアップして帰ってきたCrimson。その翌年であるこの年にはフルアルバム“Thrak”をリリース、ファンを大いに喜ばせたのでした。そしてその秋には来日が決定。1981年、1984年の来日公演を見そびれた筆者は、男性4名+女性2名のグループでいそいそとサンプラザまで出かけていったのでした(当然、帰りは中野で飲み会だぁ!)。

会場は、ほぼ9割5分くらいが男性。正業についていなさそうなおっさんでむせ返っていました。渋谷陽一氏によると2000年代には背広姿の人が随分と増え、ビジネスセミナーと変わらない客層になっていたようですが。

前座のお弟子さんたちの演奏の後再び幕が上がると、そこには暴力的なギターを鳴らしながらまったくスポットライトを浴びずに寡黙に弾き続けるFrippの姿が...。演奏はとにかくすばらしく、筆者がこれまで観たライブの中で確実に3本の指に入るものでした。ギター、ベース、ドラムがすべてダブル編成になっており、音の厚みが違うのです。なんたって、リズムセクションが強力。1990年のABWHのときのBruford-Levinのラインアップ復活ですしね!

そして圧巻は、アンコール前のBill Bruford、Adrian Belew、Pat Mastelottoの3者によるトリオ・パーカッション。一緒に来ていた男性が、「間のとり方や、掛け合いがすごいよね!」と賞賛しきっていました。パーカッションだけでこんなパフォーマンスもあるのか!筆者は観ている間、開いた口が塞がりませんでした。

そしてその後は“Talking Drum”のイントロが始まり、観客は一気に熱狂の渦に...。この編成で“Lark's Tongues In Aspic Part II”を演ったんですから、どんなにぶっ飛んでいたか想像に難くないでしょう。全員総立ちで、背が160cmしかない筆者は当然、男性諸氏の肩の合間から、あるいはぴょんぴょん飛びながら観ておりました。しかし、ええもん観させてもらいました。

この年は、奇しくもオウム真理教による大事件が次々と起き、その現象とともに数々の流行語が生まれました。そして、圧倒的なテクニックと威圧感を誇るMr. Frippは、そのときロック雑誌などで「尊師」の名をほしいままにしていました。捕まっていまだに塀の中にいる方の「尊師」はただの俗物でしたけどね。


(1995年10月6日、中野サンプラザ issei)
 

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